相続税の生前対策として借地を整理する

不動産を所有している場合、いずれはやってくる問題に相続があります。誰が不動産を承継するのかは勿論のこと相続税対策も考えておく必要があります。原則として相続税の基礎控除額以上にならなければ負担義務はないので、先ずは基礎控除額がいくらなのか理解しておきましょう。基礎控除額は平成27年1月1日から改定されており、その日以後に相続が始まった場合とそれより前に相続が始まった場合で異なります。平成27年1月1日より前は(5千万円+1千万円×法定相続人の数)まで非課税です。以後は(3千万円+300万円×法定相続人)となり非課税枠が縮小されました。例えば、法定相続人が2人で不動産価格が3700万円の場合以前は非課税だったのが、現在は100万円について相続税の負担があります。この点は、相続開始時期について注意が必要です。

相続税の生前対策が必要な事例として借地があります。借地は更地を基準に評価され、単純に言えば、建物など借地権の対象となっている割合を乗じて評価します。ただし借地権の態様によって修正される場合があります。更地面積を100とし借地権負担が50であれば、更地評価額の50/100といった具合です。相続税における不動産価格は、路線価又は評価倍率で見ます。路線価や評価倍率は毎年7月に発表され、道路に面する標準的な宅地1㎡の価格が路線価であり、路線価を定めない地域について評価倍率を用いて評価します。

借地を相続する場合の問題として底地があります。底地とは、土地を貸して第三者に利用させ地代を得ている土地のことです。こういった土地を相続した場合、第三者の家等の負担があるために流通性が乏しく資産価値が低く見積もられがちですが、相続税の負担はしなければなりません。地代が高額であれば底地のまま継続所有する考え方もできますが、通常は高額でないことがほとんどです。したがって相続が開始する前の生前対策が必要です。考えられる方法として、借主に土地を売却するか、又は家を買い取るかして家と土地を同一所有者にする整理方法、不動産会社に売却し現金化する整理方法などがあります。物納の方法もありますが、一定条件があり一般的とは言えません。できれば同一所有者になる方が資産価値が上がるため好都合ですが、土地を売却するには価格面で高望みはできませんし、家を買い取るなら不要な維持費又は取り壊し費用が掛かります。不動産会社に買い取ってもらうには買い取り価格を比較する必要があります。いずれの方法も一長一短があるので、十分な生前対策の時間が必要です。

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